その鎖をはめたのも貴方。それを引きちぎろうとしてるのも貴方。

それを見守る仲間たちも、まあるい鎖を輪にして囲んで。

引きちぎろうとしたら、繋がれた人が悲鳴と怒号と嗚咽をもらす。
『お願い、貴方が心配なの。』


引きちぎる方は、裏切られたとただただ、鎖を引く。『そんなの信じない、裏切り者。』

でも、一番傷つくのは繋がれた人ではなく、鎖をひき千切ろうとした方。

ねぇ、その手を見て？
涙と血が、滲んでる。

何がいけなかったの？

信じきれなかった私？
一緒にいてくれなかった貴方？
貴方を誘った第三者？

一度頭が拒めば、もう雪崩は止まらない。
築いてきた、絆も、崩れていくのみ…